Football Match Reviews for June

June
974.
2018/19 UEFA Champions League
Tottenham 0-2 Liverpool
抑揚の少ない決勝戦。開始早々のシソコによるハンドからのPK判定が試合の行方を決定付けた。失点のリスクを考え、重心を低く構えてロングボールを蹴り合う時間が続く。後半は中盤にスペースも生まれ、特にトッテナムはゴール前まで攻め込む機会が増える。しかし、ファン・ダイクやベッカーが立ちはだかり、得点を許さない。リブァプールは終盤に生まれたオリジのゴールで突き放し、試合の趨勢を決めた。攻守におけるインテンシティの高さに特徴のある両チームだけに、試合の重要度を考えると理解できるが、中盤での激しいプレスの応酬を見てみたかった。

975.
CONMEBOL Copa América Brasil 2019
Brazil 3-0 Bolivia
苦戦したが、終わってみれば、順当な勝利を挙げたブラジル。前半は中盤から引いて構えるボリビアを前に攻めあぐねたが、PKによる先制点を境に流れが一変。前線の活性化とボリビア守備陣の鈍化により、面白いように縦パスが入り、起点が作られる。

976.
CONMEBOL Copa América Brasil 2019
Japan 0-4 Chile
特に日本の若き攻撃陣(顕著なのは久保だけとも言えるが)に関しては可能性を感じさせた。ドリブルにおける加速、敏捷性、パスに見られる視野の広さ等は誰しもが期待を抱くだろう。中島の久保のところで時間が生まれ、日本の攻撃に寄与していたように感じる。上田が数多くあった決定機を一本でも決めていれば、結果に対する印象は全く違っていただろう。チャンスを逸し続けたことはいただけないが、スペースへと入り込む動き出しは良かったということだろう。日本の守備はサイドに人数を寄せたせいか、逆サイドに振られた時にスペースを大きく空けていたことが気になった。チリの拙攻にも助けられたが、緩慢な守備を突いて失点を繰り返した。二点目のコンビネーションはさすが。

977.
CONMEBOL Copa América Brasil 2019
Uruguay 2-2 Japan
日本は「苦手」な南米の環境で、十分に健闘したと言える試合内容。序盤は中島の背後に空いたスペースを使われたり、球際、競り合い、一対一で劣勢に立って押し込まれる場面が目立つのは想定内。ただ、ウルグアイの攻撃、特にフィニッシュの精度が低かった感も否めない。コパ・アメリカでメンバーを落とした日本に対し、主催者側が厳しい判定を下すことは予想できる。しかし、VARを使った判定としてはクオリティが「最低」とも言える場面がPKにつながり、後味の悪さが残る。日本にとっては動き出し、ボールの引き出し方、ファウルのもらい方まで、改善の余地が散見される。気になるのは、急造チームではあるが、森保の目指す型が見えづらい点。ベースも相手に対してのプランも、どこかディテールが詰め切れていないような印象を受ける。

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