村上龍の『賢者は幸福ではなく信頼を選ぶ。』、このシリーズのエッセイは何冊も読んできましたが、通底していること「個人が強くなること」の重要性だと捉えています。それは肉体的な強さも含まれていますが、主体的に動いて生き抜くために必要な情報を獲得して体内に蓄えること、それらをアウトプットして仕事に生かすこと、決して簡単ではないですが、そういうシンプルな真実が作品には内包されています。著者は賢者が幸福ではなく、信頼を選ぶと結んでいるが、その信頼でさえも、個人のスキルや魅力等から生まれる強さがなければ成立しないと思いました。作中の「笑顔や微笑みが素敵な人は、本当に笑いたいときにしか笑わないから素敵なのだ」という言葉は主体的に生き、行動する人の特徴を捉えた言葉だと感じます。
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