『蓬莱』

今野敏の『自覚-隠蔽捜査5.5-』、『隠蔽捜査』シリーズ以外の作品としては初めて読んだ著者の作品です。一つのゲームソフトをめぐり、主人公である渡瀬は多くのトラブルに遭遇します。設定が面白く、核心に迫る家庭は読み応えがあります。20年以上も前の作品ですが、古く感じることはなく、当時はとても先鋭的で斬新に映ったのではないかと想像します。ただ、大掛かり過程の割には黒幕に簡単にたどり着き、結末もあっけなく、拍子抜けしたような印象を受けました。

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