今野敏の『転迷-隠蔽捜査〈4〉』、相変わらずの面白さで楽しませてくれます。分かってはいますが、複数の異なるエピソードが徐々に一つに集約していく過程に読み応えがあります。様々な面倒事に巻き込まれる竜崎伸也、一つ一つを丁寧に、理論的に解決していく姿は見事であり、圧倒的です。省と庁、本庁と所轄、キャリアとノンキャリア、上と下、本当に多くの違いに翻弄されますが、原理原則、「正しさ」という最強の武器を持った、主人公の活躍が存分に見られる作品です。『隠蔽捜査』シリーズでは一番と言っても差し支えない面白さでした。
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