Football Match Reviews for September

September
2018 FIFA World Cup Russia Qualifiers
Japan 2-0 Australia
会心の勝利。過去に比較して斬新だが、戦術をベースにコンディションを最優先にした納得感のある選手起用。ビルドアップに難があるオーストラリアの3バックに浅野と乾が前線からプレス。序盤の流れを握る。オーストラリアもパスを回し、日本陣内に攻め込むが、要所を締める。崩しに一抹の不安を感じさせる中、長友のクロスから浅野がタイミング良く抜け出し、値千金の先制点が生まれる。酒井との連携に課題が見られ、消極的な姿勢が垣間見られたが、大きな仕事をやってのけた。日本はその後も積極的な守備でオーストラリアの攻撃に対応。大迫が前線で起点を作り、乾や浅野がアクセントを加える。ケーヒルが入り、流れが傾きかけたが、前線でボールを奪い、井手口が目の覚めるようなミドルシュートを炸裂して試合を決める。大事な場面で、疲れているであろう終盤に、あのゴールを決め切った井手口は賞賛に値する。そして、一段と成長するであろうことを期待したい。日本人に合った、リアリスティックな采配は見事の一言。本田と香川に頼らず、フェアな采配をしたハリルホジッチの手腕が光った。若い世代の意欲を高め、上の世代にも危機感を与える。ワールドカップでの長年の忸怩たる思いを払拭してくれた、歴史的な勝利。

2017/18 UEFA Champions League
Tottenham 3-1 Dortmund
序盤から激しい試合展開。孫興民の鮮やかな先制ゴールが決まり、ヤルモレンコの美しいミドルですぐに追い付く。カウンターのトッテナムとボールポゼッションのドルトムント。縦横に広大なスペースを空けるドルトムント守備陣にトッテナムのカウンターが絵に描いたように決まり続ける。ドルトムントは改善の余地あり。誤審に足を引っ張られた面はあるが、崩しのアイデアが足りず、戦術の幅も狭い。ディフェンスラインもスピードのある動きに翻弄され続け、ビルドアップもままならない。

2018 FIFA World Cup Russia Qualifiers
Saudi Arabia 1-0 Japan
ワールドカップへの出場を前節で決めた日本。反対にサウジアラビアは出場するためには勝利が条件。前半は日本のペース。速攻とセットプレーから決定機を作る。サウジアラビアはファハド・アル=ムワラッドが後半から入り、そのスピードで日本の守備陣をかく乱。スペースも生まれた中で効果的な采配。先制点は狭いスペースの中でパスを回し、見事な崩し。両チームの間でのモチベーションがそのまま結果に出たと感じる。

2017/18 LaLiga Santander
Getafe 1-2 Barcelona
集中した守備から入り、攻撃に転じた際は人数を掛けて積極果敢に攻め込むヘタフェ。ヘタフェに流れが傾く中、柴崎の鮮烈なボレーシュートが決まる。後半に入って負傷で交代するが、攻守にチームの中心としての存在感を見せる。タメが作れず、リズムが単調になり、バルセロナがペースを握る。同点に追い付かれ、パウリーニョの強烈なフィジカルが生んだ逆転ゴールも許し、手痛い敗戦を喫する。

2017/18 Bundesliga
Dortmund 5-0 Köln
ドルトムントが一方的にケルンを押し込む。フィリップの先制ゴールが早い時間帯に生まれ、余裕を持って試合を進めることができた。ダフードやヤルモレンコ等、新加入の選手たちが戦術にフィットし、存在感を存分に見せた。この試合では「悪目立ち」していたが、フェアな判定をする上でVARは重要。止まることが少ないサッカーという競技にどこまで浸透するか。

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