『戦後史の正体』

孫崎享の『戦後史の正体』、授業やテレビ等の一般的なチャンネルでは知ることができないと思われる事実を淡々と記しています。決して目新しい情報だけで作られている作品ではありません。ただ、「タブー」扱いされている事柄の数々をフェアに、ロジカルに、分かりやすくまとめたことに価値があると感じます。戦後史は戦争に敗れ、アメリカからの圧力と影響力に直面せざるを得なかった時代であり、経済的に豊かな現代でも、その流れは続いています。この生々しい事実は一般に表立つことはなく、巧みに隠されています。「格子なき牢獄」と表現された世界、歴史の一つの側面を知り、日本のこれからに少しでも興味がある方は必読の作品です。

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