Football Match Reviews for October

October
2015/16 UEFA Europa League
PAOK 1-1 Dortmund
ドルトムントがボールを持ち、PAOKがカウンターを狙う。ドルトムントは前線の運動量、特に崩しにおけるバイタルエリア前の動きが物足りない。裏のスペースを突かれ、あっさりと先制を許す。後半も同じような流れが続いたが、メンバーが代わり、前線が一気に活性化。シュメルツァーのオーバーラップによってスペースが生まれたことが大きい。

2015/16 Barclays Premier League
Norwich 1-2 Leicester
ボールをつなぐノリッジ・シティ、ショートカウンターのレスター・シティ。徐々にペースを握るレスター・シティ、以前よりも時間を掛けず、シンプルな攻撃が目立つ。ヴァーディの存在感が凄まじい。スピードがあり、攻守にハードワークができる。もちろん、技術も高く、確実にフィニッシュまで持ち込める。ノリッジ・シティは対角線のクロス等、ムボカニを投入して盛り返すが、追い付けず。

2015/16 Bundesliga
Bayern 5-1 Dortmund
チームとしての完成度にかなりの開き。もちろん、各選手の個人技にも。その差を埋めようと、守備を意識した布陣をトゥヘルは選んだが、最終的には攻守に中途半端な結果に終わってしまった。バイエルンは攻守の切り替えが速く、攻撃のバリエーションも非常に豊富。相手に的を絞らせない。コスタの突破力が特に大きい。

2018 FIFA World Cup Russia Qualifiers
Syria 0-3 Japan
サイドから複数の選手が絡んでゴールに迫る日本だが、安定してボールを前線に運べない。中盤の底からのビルドアップに課題が残る、組み立て役がいない。山口がボールを奪われ、カウンターを食らう場面も。ディフェンスラインも守備が軽い。後半はラッキーなPKから日本が先制。前掛かりになったシリア、スペースが生まれたところで日本の技術が生きる。攻撃にアクセントを加える香川の存在が大きい。

UEFA EURO 2016 European Qualifiers
Scotland 2-2 Poland
レヴァンドフスキを中心としたショートカウンターが冴えるポーランド。SB裏の空いたスペースを突く。直線的な攻撃が目立つスコットランド。ロングボール、サイドからのクロス、ミドルシュートと、ポーランドの堅守をなかなか崩せなかったが、前半の終了間際に決まったリッチーのミドルシュートは本当に見事。後半はポーランドのミスを突いてカウンターから逆転。ピシュチェクを起点にゴールに迫るが、スコットランドの守備ブロックをなかなか崩せず。最後の同点ゴールは正に「劇的」。

International Friendly Match
Iran 1-1 Japan
日本は指示によって動いていると思うが、攻撃の縦への速さを強く意識した戦い方。前線へのロングボール、イラン守備陣の裏を突こうとするパスが多く、つながらないからリズムが生まれない。フィジカルで勝てず、キープできない日本の前線では厳しく、運動量でも勝てない。細かくパスをつないでリズムを作る日本としては、かなりの難題か。吉田がゴール前で犯す凡ミスは本当に「悪い癖」。ゴールに迫る力、ゴール前の迫力はイランが圧倒的に優勢。後半は清武が入って中盤にタメができ、攻守の切り替えも速まり、内容は改善されたが、まだまだ改善の余地がある。

2015/16 Bundesliga
Mainz 0-2 Dortmund
攻守の入れ替わりが速い。中盤の攻防、球際の勝負が激しく、エキサイティング。縦を意識させる両チームならでは。マインツは良質なサッカーを展開していただけに、失点ももちろんだが、細かいミスがもったいない。

2015/16 Barclays Premier League
Southampton 2-2 Leicester
前半はファン・ダイクとフォンテのCBコンビが堅い守備を作り、レスター・シティの攻撃陣を抑える。フィジカルと空中戦に強い。セットプレーも強く、2点を先取。後半に入って縦への推進力が増したレスター・シティ。ヴァーディ、ダイアー、マーレズのスピードで圧倒。ハマった時の強さは特筆すべき。

2015/16 Barclays Premier League
Tottenham 0-0 Liverpool
トッテナムはエリクセンが攻撃にアクセントを付けてチャンスを作るが、ゴールを割れず。リヴァプールは運動量が増え、攻守の切り替えが速くなったのは明らかだが、迫力に欠ける攻撃。中盤での組み立て役、前線で決定的な役割を果たせるストライカーが不在。コウチーニョも孤立しがち。

2015 AFC Champions League
Gamba Osaka 0-0 Guangzhou Evergrande
パスを何度もつないでゴールに向かうガンバ。広州恒大はエウケソンやグラールを中心とした縦に速い攻撃で何度もチャンスを作る。アプローチの仕方は違うが、得点を奪う力にかなりの差を感じる。後半に入ってガンバもチャンスを作るが、要所を抑えられた。

2015/16 Barclays Premier League
Man. United 0-0 Man. City
マンチェスター・ユナイテッドは中盤の底から前線になかなかボールをつなげることができない。シュヴァインシュタイガーがポジションを上げ、マーシャルがドリブルでボールを前に運んで打開する。ゴール前まではボールを運ぶが、崩すまでには至らない。ルーニーのキレのなさが目立つ。マンチェスター・シティはデ・ブライネが入ってアクセントや起点等、攻撃に幅が生まれた。途中からペースを落としたことが伝わる。

2015/16 Bundesliga
Dortmund 5-1 Augsburg
ドルトムントは理想的な試合内容。豊富な運動量と高い技術に裏打ちされた、コンビネーションによる崩し。攻守の切り替えも速く、集中力の高さを感じさせる。後半に入ってアウクスブルクも運動量を取り戻すが、圧倒的な力の差は埋められず。ドルトムントはそれぞれの役割が重なることもなく、お互いの役割を補完し合えるような絶妙なバランス。

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