『動機』

横山秀夫の『動機』『第三の時効』等と同様に、それぞれの物語は短いながらも、重厚で十分に読み応えのある作品が集まった短編集です。物語の展開は常に事件、トラブル、失態等を起点としています。それらの結末以上に、多様な立場に身を置く登場人物たち、人間一人一人の善悪や内面の美醜等、等身大の人間を描く著者の力量に驚かされます。その感が他の作品以上に強いと感じました。

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