Football Match Reviews for May

May
2015 MEIJI YASUDA J1 League 1st Stage
Urawa Red Diamonds 1-0 Gamba Osaka
浦和が終始試合を支配。両サイドがワイドに開き、数的優位を作り出し、サイドから崩しに掛かる。攻守の切り替えも速く、高い位置でボールを奪って次の攻撃につなげる。完璧に近い内容。

2014/15 UEFA Champions League
Juventus 2-1 Real Madrid
意外にもオープンな展開で試合が進む。改めて、ユベントスはテベスがキーマンであることを実感。中盤まで下がって起点を作り、前線では高い技術と推進力でゴールに迫る。豊富な運動量で守備にも貢献。後半に見せたカウンターは迫力十分。失点はしたが、ユベントスの守り勝ち。守らせたら強い。

2014/15 UEFA Champions League
Barcelona 3-0 Bayern
前半は激しい攻防が繰り広げられる。球際での競り合いに強さが求められ、攻守の入れ替えも速い。バイエルンは守備に人数を割き、カウンターからミュラーとレヴァンドフスキで完結させるような攻撃を狙う。後半の途中まではノイアーの好守もあり、ゲームプラン通りの流れで進むが、メッシの個性が炸裂。強烈な個性の前に、秩序立った守備が無力化させられることを目の当たりに。失点を引きずり、バイエルンにとっては重過ぎる3失点。速攻からも遅攻からもチャンスが作れ、中盤から後ろも安定感がある。戦い方に「幅」を感じさせるバルセロナは強い。バイエルンはリベリーとロッベンを欠き、時間を作れず、ボールを前に運べず。

2014/15 UEFA Europa League
Sevilla 3-0 Fiorentina
攻撃が魅力的な両チームの戦い。崩しの幅も多様で、仕掛けからフィニッシュまで、非常に技術が高く、面白い。チームとして連動していることも感じられる。点差ほどに力の差があるとは思わないが、セビージャの攻撃の精度が高く、サイドバックも参加し、厚みがある。特に後半はバイタルエリアも連動した守備でしっかりと封じた。この試合で目立った活躍はできなかったが、フィオレンティーナのバレロは非常に好きな選手。パスやオフ・ザ・ボールの動きを中心に、全てに意味や意図を感じさせる。

2014/15 UEFA Europa League
Napoli 1-1 Dnipro
ナポリがボールを持ち、ドニエプルが守る展開。ドニエプルの組織され、抜け目のない守備。CKから先制点が生まれ、焦りか疲れからか、スペースも生まれてナポリにチャンスを作られる。オフサイドではあったが、サイドの崩しから同点ゴールを決め、粘り強さを見せたドニエプル。

2014/15 UEFA Champions League
Bayern 3-2 Barcelona
理想的な時間帯にCKから先制点を奪ったバイエルンだが、スアレス、ネイマール、メッシの前線3選手にその後は圧倒される。組み立て、裏への突破、アシストからフィニッシュ、独力での突破まで、3選手で全てを完結できる驚異的な攻撃力。中盤以降の選手たちもポゼッション力も守備も健在で、穴らしい穴がない。バイエルンはシュートを多く放ち、最終的には3点を奪うが、失点があまりにも多く、アウェーゴールも含めて、最後まで尾を引いた。十分に強いが、スペースと時間を作れる、リベリーとロッベンの不在はあまりにも大きい。後半には力を落とす余裕を見せるバルセロナ。

2014/15 UEFA Champions League
Real Madrid 1-1 Juventus
レアル・マドリードは左サイドのマルセロを中心に、クロスやサイドチェンジからワイドな攻撃を展開。数多くのチャンスを作るが、PKによる1点止まりで進む。ユベントスは後半にセットプレーの流れから、ポグバがヘディングで競り勝って起点を作り、モラタが値千金の同点ゴール。クロスから決定機を数多く作られたが、シュートを防ぐために最後まで足を出したり、ヘディングで競ること等、要所を締めたユベントスの守り勝ち。ただ守るだけではなく、テベスやモラタが前線で時間を作り、勝負に徹した、効果的なサッカーが印象的。レアル・マドリードはベイルのブレーキが痛かった。

2014/15 Lega Serie A
Milan 2-1 Roma
前半、特に序盤のミランは前線とディフェンスラインが間延びし、中盤に大きなスペースが生まれ、チームとして機能していないような状態。ただ、ローマも序盤は攻撃に勢いを感じたが、ジェルヴィーニョの退場後、攻撃に意図が見えない展開が長く続く。ミランは本田が起点、時間、チャンスを作り、攻撃を牽引。ローマはトッティが入り、ボールを捌いて見違えるような動きを見せたが、追い付くには時間が足りず。

2014/15 Lega Serie A
Sassuolo 3-2 Milan
本田が右サイドで起点となり、攻撃を仕掛ける。選手間の距離が遠いミランだが、3人目の動き等、ゴールに迫る運動量が出てきた。先制点はラッキーな面もあるが、2点目と3点目はベラルディの個人技が炸裂。驚異的な攻撃力に全く対応できないミラン守備陣。ボナヴェントゥーラの退場が完全に余計、チームとしてのまとまりがまだまだ足りない。

2014/15 Barclays Premier League
Man. United 1-1 Arsenal
マンチェスター・ユナイテッドの出足の速い、連続したプレスにパスワークを封じ込まれるアーセナル。前半はほぼノーチャンス。反対にマンチェスター・ユナイテッドはフェライニを起点とし、左サイドのヤングで仕掛け、中央でフィニッシュに持ち込む形でチャンスを作る。後半の途中から、疲労からプレスが鈍くなり、スペースも生まれてアーセナルに徐々に押し込まれ、その流れから同点に追い付かれる。長い時間、押し込まれながらも踏ん張ったアーセナルの守備陣が勝利の立役者か。

2014/15 Lega Serie A
Lazio 1-2 Roma
負けたくない両チーム。守備を意識し、手数を掛けない、直線的な攻撃が目立つ。ショートカウンターとサイドからのクロスが多く、崩しのディテールは感じられない。その中でもローマはフィニッシュにつながらない、もどしい展開が続く。後半に入ってもラツィオのペースで進んでいたが、ピアニッチの投入でつなぎの部分が改善。イトゥルベの先制ゴールも生まれる。ラツィオの同点ゴールは複数選手の技術の高さが凝縮された素晴らしいゴールだったが、セットプレーからのローマの追加点で試合は決した。

2014/15 UEFA Europa League
Dnipro 2-3 Sevilla
不利と見られたドニエプルの電光石火のカウンターから先制点が生まれる。セビージャは右サイドのレジェスとビダルの絡みから生まれる攻撃が印象的。慌てることなく、早々に逆転した実力はさすが。その後もドニエプルが追い付き、セビージャが突き放す、一進一退の展開。どの得点もほとんどスペースや時間がない中で生まれたものであり、一瞬の技術や身体能力の高さが凝縮されていた。ドニエプルも地力で劣りながらも、堅守とゴールに迫る猛烈な勢いを感じさせる攻撃で白熱の試合内容に。

2014/15 Bundesliga
Dortmund 3-2 Bremen
前線へのチャレンジとボールを失った後のチェックもスムースなドルトムント。オーバメヤン、ムヒタリアン、ロイス、香川の前線が有機的に絡む。守備での軽さは残るものの、ドルトムントの完勝。

DFB-Pokal 2014/15
Dortmund 1-3 Wolfsburg
香川の素晴らしい、ダイレクトのアシストからドルトムントが先制。香川はその後もセンスを感じさせるラストパスを繰り出し続け、存在感を発揮。だが、ドルトムントは持ち味である、前線への積極的なチャレンジとカバーを出せず、徐々にヴォルフスブルクに押し込まれる。特に守備のプレッシャーが速いとは感じないが、球際の強さ等、圧力を感じさせる。ドルトムントは数々の好機を生かせず、守備の軽さも拭えず。ヴォルフスブルクに流れをコントロールされたと言っても差し支えない内容。

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