『塩狩峠』

三浦綾子の『塩狩峠』は人間が抱く「矛盾」を素直に描いています。宗教、性別、身分、それらを超越した個人の感情等、多くの要素が絡みます。主人公である永野信夫は常に自問自答し、「人としての正しい道」を模索しながら、塩狩峠での事故に直面します。様々な人に会い、経験をし、清らかな心を持って生きた姿は宗教を超えて、心が洗われます。非常に「美しい」作品といった印象です。

コメント