『告白』

湊かなえの『告白』は人間のエゴや「悪」にスポットライトを当てた作品です。各登場人物たちの生々しい告白が延々と続きますが、感情的でありながらも、淡々とした冷静さも垣間見られます。物語が進むにすれて、異なる角度からの見解が明示され、とても引き込まれます。真実は何か、嘘なのか、読者が魅了されるのは、作品が人間の本質や矛盾に焦点を当てたからではないでしょうか。犯行の顛末等、強引に思える内容も多いですが、過激で議論を促す展開は面白いです。

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