『A Good Day to Die Hard』

『A Good Day to Die Hard』は過去のダイ・ハード シリーズとは別物と考えるべき作品です。とにかく、ダイ・ハード シリーズの面白さでもある、ストーリーのシンプルさが決定的に欠けています。ブルース・ウィリスが演じるジョン・マクレーンが面倒でありながらも、正義感を前面に出して悪党を爽快になぎ倒していく姿がダイ・ハード シリーズの象徴と言っても過言ではありません。しかし、『A Good Day to Die Hard』ではその要素が曖昧で、善悪の要素も陳腐な「親子愛」がテーマとして入り、非常に中途半端です。画が非常に汚いことと全体のテンポが悪いことが気になり、戦闘や爆発等、ただただ派手なだけです。チェルノブイリでの放射能の扱いも雑でも、ディテールが詰め切れていないことがとても伝わります。不変の魅力が脈々と受け継がれてきただけに、とても残念な作品です。

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