『邂逅の森』

熊谷達也の『邂逅の森』は多くの魅力が詰まった作品です。主人公である松橋富治の人生を描く中で、山とそこに宿る山の神に向き合い続けるマタギの姿勢や精神に触れることができ、とても新鮮な感銘を受けました。様々な人々と出会い、酸いも甘いも経験して、人間として成長していく松橋富治の人生描写は本当にみずみずしく、どんどんと作品に引き込まれます。人間的な温もり、自然の美しさと壮大さ、きめ細かな心の描写等、本当に懐の深い作品です。

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