『Zero Dark Thirty』

『Zero Dark Thirty』はアメリカ同時多発テロ事件後、世界各地で起こった西洋文明に対する数々のテロ事件を描きながら、ウサーマ・ビン・ラーディンの暗殺に向けての調査過程を描いた作品です。作品がどこまで事実に即しているのかは分かりませんが、情報が全ての中心であるCIAの葛藤や苦悩が凝縮されています。過酷な環境で目に見えない敵を相手に情報を集め、見極め、判断し、確認する作業を組織内で行う難しさが淡々と描かれます。重く、先の見えない陰鬱な雰囲気が終始続きます。様々な感情を表現したジェシカ・チャステインの演技力は素晴らしいですが、ミッションに没頭する動機の部分が見えないため、作品にのめり込めない部分があります。

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