『The Bourne Legacy』

シリーズの最新作、ジェイソン・ボーンを演じたマット・デイモンに代わり、主役であるアーロン・クロスの役にジェレミー・レナーを配した『The Bourne Legacy』は相変わらず、シリーズのスピードとスリル溢れるアクションや展開、非日常感等、十分に見応えのある作品です。ジェレミー・レナーとレイチェル・ワイズの好演も光ります。ただ、『The Bourne Ultimatum』等、過去の作品に比べ、内容の「薄さ」を感じます。シリーズの魅力は実戦に即したアクションや描かれる物語の背景等、徹底的なリアリズムにあると思います。『The Bourne Legacy』は主人公が行動するモチベーション、化学に頼った因果の多さ、主要な登場人物でも感じられる、キャラクターの薄さ等、「無駄」の多さが気になります。ストーリー自体は面白いので、過去のシリーズに無理につなげる理由もなかったように思います。