『櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている。』

村上龍のエッセイ、『櫻の樹の下には瓦礫が埋まっている。』は著者の他のエッセイと変わらず、根幹がとてもシンプルです。メディア、教育、政治等の様々な要素が作り出すシステムがあり、村上龍はこのシステムの問題点を長く取り上げてきました。「システム」を「既得権益を持つ世代」と単純に換言できるとは思いませんが、社会の問題をこの世代のせいばかりにするのも正しくはないでしょう。「強い個」であることが「前提」の世の中、個性の解釈も様々ですが、個性が育ちにくい環境が存在することは明らかな問題です。

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