Football Match Reviews for June

June
2014 FIFA World Cup Brazil Qualifiers
Japan 3-0 Oman
早々に決まった本田のゴールで流れを引き寄せ、その後は盤石の試合運び。活発なオフ・ザ・ボールの動き、中盤から入る縦パスのチャレンジの多さ、前線へのロングボールも含めて、バリエーション豊富な攻撃を展開。内田と長友の両サイドバックも積極的に上がり、攻撃が分厚い。本田と遠藤を中心にパスを回し、その周囲で岡崎、香川、長谷部が的確にサポート。どの選手も簡単にボールを失わず、頼もしい。攻守の切り替えの早さも徹底されている。

2014 FIFA World Cup Brazil Qualifiers
Japan 6-0 Jordan
日本は長短織り交ぜたパスからの崩し、3人目の動きの量等、ヨルダンに的を絞らせない、バランス抜群の攻撃を展開。高いディフェンスラインと攻守の切り替えの早さでヨルダンを圧倒。香川のボールキープ力とボールを前に運べる力は必要不可欠だが、得点力をもっと生かせれば、日本はさらに強くなる。無理する必要はなかっただけに、吉田の怪我と長谷部のイエローカードが残念。

UEFA EURO 2012
Poland 1-1 Greece
流れの変化が激しい試合。前半は完全にポーランドのペース。レヴァンドフスキのゴールで先制後、ギリシャに退場者も出て、試合の趨勢はほぼ決まったように思えた。サルピンギディスの投入とシュチェスニーの拙い守備も重なり、流れが一気にギリシャに傾くが、逆転するまでには至らず。初戦の硬さもあり、全体的にリスクを冒さない慎重な試合運び。

UEFA EURO 2012
Germany 1-0 Portugal
慎重な試合運びをする両チーム、初戦は負けられない。ドイツがボールを持つ時間が長く、ポルトガルはブロックを作り、完全に引き気味。「あわよくば勝ち、負けたくない」の間を往復するような試合だが、ドイツがゴメスのゴールで先制。順当な勝利。

UEFA EURO 2012
Spain 1-1 Italy
スペインとほぼ互角に渡り合ったイタリア。堅守は維持しつつ、ピルロを中心とした攻撃はとても分厚い。高い位置からのプレスはスペインを大いに苦しめた。スペインの強さは健在だが、ゴールに迫る迫力が不足していることは否めない。

UEFA EURO 2012
Poland 1-1 Russia
ホームの圧倒的な応援を背に、序盤はポーランドが試合を優勢に進めるが、チャンスを決め切れない。劣勢の中、セットプレーからジャゴエフのゴールで先制。その後も一進一退の攻防。両チームともに攻守の切り替えが早く、スピーディーな展開が面白い。ブワシュチコフスキの同点ゴールは美しい軌道の見事なシュート。長い距離を走った後にも関わらず、素晴らしい。その後はロシアも盛り返すが、ポーランドも守りを固めて引き分けに終わる。ポーランドはブワシュチコフスキやレヴァンドフスキ等、前線にタレントが揃うだけに、中盤にボールを捌ける選手が欲しい。

UEFA EURO 2012
Italy 1-1 Croatia
全体的にイタリアがペースを握るが、キエッリーニのポジショニングのミスからマンジュキッチに同点ゴールを決まられる。悔やまれる引き分けだが、イタリアのサッカーには好印象。デ・ロッシを3バックの中央に置いた、ピルロとの縦関係は攻撃をスムースに動かし、バランスも抜群。穴らしい穴が見当たらない。クロアチアの攻撃はほぼ単発だが、各選手の個の強さはさすが。

UEFA EURO 2012
Greece 1-0 Russia
ロシアが終始優勢に試合を進めたが、一瞬の隙をギリシャに突かれて失点。圧倒される展開の中、一度のチャンスをしっかりと決めた、カラグーニスの集中力は素晴らしい。ロシアは引き分けでもグループステージを突破できただけに、試合運びが拙かった。

UEFA EURO 2012
Croatia 0-1 Spain
中盤でのパス回しがスムースに展開されるスペイン。後方からのビルドアップの際にイニエスタ、シャビ、シャビ・アロンソ、ダビド・シルバ、ブスケツがボールを捌く光景に層の厚さを改めて感じる。モドリッチもスペインの中盤を相手に奮闘。頻繁にボールに触れて前を向き、攻撃を組み立て続ける。クロアチアはカウンターからチャンスを何度か作るが、カシージャスが立ちはだかる。スペインは得点力不足が悩ましいが、勝ち切れるところは地力の差か。

2014 FIFA World Cup Brazil Qualifiers
Australia 1-1 Japan
両チームともにゴールに迫る動きが多く、面白い試合展開。オーストラリアはロングボール、日本は運動量と丁寧なパス回しから活路を見出す。オーストラリアを長時間、自陣に押し込んだ日本がやや優勢か。オーストラリアが退場者を出した後に日本が栗原のゴールで先制し、試合の趨勢はある程度、決まったかに思われたが、PKによる失点で最終的には引き分けに持ち込まれる。不安定なレフェリングのみ残念。

UEFA EURO 2012
Germany 4-2 Greece
ギリシャの堅守に途中まで苦しんだが、最終的には完勝。得点のパターンも豊富で、ドイツの強さが改めて示された。サブメンバーの底上げ、レギュラーの意識の引き締めも果たし、ほぼ完璧な試合内容。

UEFA EURO 2012
Spain 2-0 France
各選手の高い技術に支えられて、ボールを支配するスペインの戦い方が素晴らしいのは相変わらずだが、フランスはスペインにリスペクトを払い過ぎたように思う。アルベロアを捨てて、完全に中央とジョルディ・アルバに対する守りを固めたが、失点を許す。失点後のプランにも乏しく、戦い方が消極的に映った。タレントは揃っているだけに真っ向からの勝負を見たかった。

UEFA EURO 2012
England 0-0 Italy, 2-4 PSO
均衡を保ちつつも、お互いにゴールに向けた迫力が感じられた好試合。序盤から流れが二転三転するが、徐々にイタリアがイングランドを押し込み始め、その後は完全に圧倒。特にピルロは出色の出来。ボールキープ力、長短のパスを使い分けた攻撃の組み立て等、全てのプレーに深みが感じられる。防戦一方だったが、イングランドが見せた粘り強い守備も素晴らしい。PK戦で流れを変えた、ピルロのシュートもまた素晴らしい。

UEFA EURO 2012
Portugal 0-0 Spain, 2-4 PSO
ポルトガルは見事な守備でスペインを最後まで苦しめた。コンパクトに並んだ中盤が出足の速いプレスでスペインに余裕を与えない。攻撃の起点がこんなにも低いスペインは珍しい。スペインはボールは回るが、ゴールに向かう迫力が足りない。ポルトガルは善戦したが、引き分けは妥当な結果。ボールのポゼッションは攻撃以上に守備におけるスペインの生命線だと改めて感じる。

UEFA EURO 2012
Spain 4-0 Ireland
アイルランドにチャンスを与えず、スペインの完勝。前線のロビー・キーンにボールが収まらず、攻撃の形を作れない。スペインのパス回しに翻弄され、レベルの差を感じる。

UEFA EURO 2012
Germany 1-2 Italy
イタリアの勝負強さが際立った試合。ボアテングのサイドから攻めさせ、上がったスペースを突いてペースを握る。後手に回ったドイツの隙を突いた、バロテッリの2得点はどちらも見事。従来の堅守に効果的な攻撃力が上積みされ、イタリアはドイツを無力化した。

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