『蛍川・泥の河』 日付: 6月 27, 2012 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 宮本輝の『蛍川・泥の河』は著者の描写が非常に印象に残る作品です。戦後直後の風景がリアルに感じられますが、決して混沌や貧しさが強調はされず、人の温もりや親密さ等、哀愁と併せて前向きな雰囲気が秘められています。『泥の河』では信雄の純粋な心と廓舟に代表される社会の暗部との関わり合いが切なくも、信雄の成長が垣間見え、『蛍川』の終盤で描かれる、蛍の大群の描写はそれまでの作品の組み立て方も竜夫と英子の恋と相俟り、センチメンタルな美しさが印象的です。 コメント
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