『白夜行』


小説の『白夜行』『映画』と同様に暗く、正に「白夜」という名にふさわしい世界観を持った作品です。桐原亮司と唐沢雪穂の心理描写が入らず、周囲の登場人物の視点で物語が進みますが、桐原亮司と唐沢雪穂が周囲に残す「爪痕」が見え隠れし、怖さを感じます。次々と事件は起こりますが、何事もなかったかのように淡々と物語が進むため、人間の心が介在しない雰囲気が伝わります。物事がスムーズに進み過ぎる気もしますが、読み応えのある作品なのは間違いありません。東野圭吾の別の側面を見た気がします。

コメント