『アフターダーク』


村上春樹の『アフターダーク』の中で様々な物語が交差しながら朝に向かって進む様子がとても好きです。真夜中という非現実的な世界で起こる出来事が不思議と身近で自然に感じられます。浅井エリの「葛藤」を描いた部分が最初は唐突に感じられますが、最終的にはその「一拍」が絶妙なテンポを作っているように感じました。高橋が「何かを本当にクリエイトすること」を「音楽を深く心に届かせることによって、こちらの身体も物理的にいくらかすっと移動し、それと同時に、聴いてる方の身体も物理的にいくらかすっと移動する」と表現したことが非常に納得できました。

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