『マザーウォーター』


『マザーウォーター』はストーリーの流れの遅さや平穏さが魅力的な作品です。バー、カフェ、豆腐屋、銭湯等、水と関係がある場所を各登場人物が行き交います。特に目を引く出来事は起こりませんが、静寂の中で流れる間や一つ一つの小さな音が快いです。頭を空にして身を委ねられる映画です。しかし、『かもめ食堂』『めがね』等の作品をなぞっている印象が強く、目新しさは感じられません。メッセージ性も『かもめ食堂』『めがね』と比較すると弱く、日常のセッティングの中に日常を描いているため、設定にも多少の違和感を感じます。

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