『察知力』

サッカー日本代表とリーガ・エスパニョーラ、RCDエスパニョールで活躍する中村俊輔の貴重な言葉の数々が綴られた著書、『察知力』は短期的にも長期的にも、効率的に充実した生活を送るためのヒントが書かれています。「察知力」という言葉は広範な意味を持っていますが、シンプルに捉えれば、自身の「価値の証明」です。チームが求めていることを理解し、要求されているプレーを実行に移すことに他ありません。要求に応える結果を残すということは、換言すれば自身に要求されるレベルが高くなることでもあります。その上で、常にレベルアップを図っている姿勢が著書の中で随所に見受けられます。中村俊輔がインタビューで頻繁に口にする「引き出し」という言葉も、ベースは「色々な出来事に対応したい」という思いのもとに発せられる言葉であり、著者の向上心の源泉に触れられる良書です。