『フィジカル・インテンシティ―日本サッカーが初めて世界に曝された』


『フィジカル・インテンシティ―日本サッカーが初めて世界に曝された』は村上龍がサッカーをテーマの中心に据えたエッセイの第一弾です。1998年FIFAワールドカップフランス大会のアジア地区最終予選から翌年の本大会、そして中田英寿のセリエAデビューまでを綴っています。サッカーを題材として取り上げつつも、サッカーを通して見える「日本の異質性」が語られます。サッカーを通じ、マスコミ、日本サッカー協会、最終的にはプレーする選手の性質や特徴が露見してしまうことがとても興味深いです。「ゼロトップ」に関する記述等、10年以上経過した現在でもシンプルに語られる著者の言葉は新鮮さを失いません。

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